批判精神と親友でありたい

ニュースや本の感想をつらつらと書いていくブログです。もし宜しければ、コメントをお願い致します。

王子小劇場

2016年 初春 佐藤佐吉・・・という王子小劇場のフライヤーが出てきた。

思えば、王子小劇場(東京都北区)は劇団に対して手厚かった。

”たたかう劇場、続いています”とあり、

「初めて評価する大人になる」を目標に、王子小劇場は演劇に携わる全ての若人を応援します。

・俺がやらなきゃ誰がやる企画・・・俳優を公演製作主体となる企画を積極的に応援します。「出たい作品に出れない」「オーディションに受からない」そんな悩みは、あなたがやれば、解決します。劇場スタッフが誠心誠意サポートします!ちょっとでも公演を打ちたいとおもったら、まずはお気軽にご連絡下さい。劇場は、演劇をやりたいあなたのための場所です。

 

とあるも・・・、この「誰かがやらなければ自分がやる!」という発想は、少なくとも自分が演劇をしていた時にはあまり感じられなかったかもしれない。ここでもリスクが懸念されているが、そのリスクは「売れないかもしれない」というものだろう。まぁ事実、売れなければ赤字だし、自分の作品を作っても見てもらえないというのは悲しい。

 

ここで王子小劇場の話とはいったん脱線し、その程度のリスクをとれなければ何もできない・・・という思考が最近の自分を支配している。というのも、結果成功するためには何かしらの一歩を踏み出さなければならないのだが、その一歩を踏み出した後のことを考えてしまうからだろう。やるしかない、と決意できるかどうかというところが重要。筆者はホリエモンを尊敬しているのだが、彼の「とりあえずやってみる!」の考え方はとても重要だし、あれこそが人生を楽しいものにしているように思う。

演劇を続けていくということ自体がリスクであるのだから、それなら思い切ったリスクをとってみてもいいのではないかとは思うね。なぜなら社会人でも社会人劇団に勤めることはできるが、仕事とのバランスなどでどうしてもうまくいかなくなることが多そうだから。そこについては、東大出身の劇団のシアターマーキュリーの方が書いていた。

「演劇以外ありえなかった」東大卒・演劇一本で生きる笠浦さんの「すべてを捨てる覚悟」 | UmeeT

 

スタートダッシュ割引

主催の年齢が30歳未満の劇団で、「本公演5回以下」「旗揚げ3年未満」の劇団には、王子小劇場を390000円/週でご提供。スタートダッシュして、今後の活動につなげてください。(適用には諸条件あります。お問い合わせください。)

これは安い方だったと思う。4日程度で40万程度かかるところもあったと思うので。

しかし、地下二階で薄暗い木造の劇場に合う公演と合わない公演はあると思う。15minutesという15分の短編をやっていく劇団は面白かった。王子小劇場の床が見えないことが一番の理由だろうな。

 

Meets TOKIO

首都圏以外で活動する劇団の東京での活動を応援します。知り合いがいない、手売りが出来ない、そんな現状を劇場が強力にバックアップします。東京公演を、思い出づくりではなく、興業として成立させることを目的とした製作応援企画です。

 

どうやって東京に知り合いがいない劇団の主催が人を呼ぶのだろうなぁ。。。という疑問。王子小劇場がcorichなどのサイトを使っていくら宣伝したとしても、来るのは面白そうだと思った一部ではないだろうか。名前だけでチケットが売れる劇団はそうなさそうだが・・・どの程度のサポートをするのかは興味深い。

また、折り込み束に関して、王子小劇場からのお願い

こちらの公演チラシ束は、その公演の関係者が一枚一枚手で折り込んでいます。

これだけデジタルデバイスが発達した今にあって、完全に手作業です。お荷物になる可能性もあるかと存じます。もしお持ち帰りが難しければ、どうぞそのままお席においてお帰りください。ただ、思いもしなかった公演との出会いが、このチラシ束の中に隠れているかもしれません。その出会いの一助となれるならば、こんなにうれしいことはありません。もし差し支えなければ、ぜひともお持ち帰り頂けますと幸いです。

なお王子小劇場では、折込束は劇場が管理し回収したチラシはリサイクルするなどなるべく無駄の出ないように心がけています。

 

とあり、他の大きな劇場(下北沢などで、バーッと演劇関係のチラシを詰め込んでいるような劇場)は大量生産、大量廃棄を思わせてそこが好きでないから小劇場としてこういう細やかな取り組みをしているのは評価したいなと思わせる。